セキセイインコはインコ。
コザクラインコもインコ。
なーに当たり前のこと言っちゃってるの?
ですが、
「インコ」って名前でも実はオウムだったり
「オウム」って呼ばれてても実はインコだったり……
そんなややこしいトリたちも案外いるんです。
オカメインコさんやモモイロインコさんは
インコって名前だけどオウムだし、
かと思えば、
ヨウムさんはいかにもオウムっぽい語感だけどインコで、
コンゴウインコさんはよく見た目でオウムって呼ばれるけどインコ。
一体インコとオウムの違いって何なんだ!?
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インコとオウムの違いはコレだ!
オウムはオウム目オウム科の鳥で
インコはオウム目インコ科の鳥。
どちらもオウム目(おうむもく)、
ザックリ言えば同じ「オウム」の仲間です。
するどく曲がったクチバシや
「X」のような足のカタチ(対趾足)などが
どちらもとっても似ていますよね。
そんなそっくりさんのインコとオウムですが、
意外にも簡単に見分けられる方法があるんです。
ひとつずつサクッと見ていきましょう( ..)φ
冠羽があるのがオウム、ないのがインコ
冠羽があるのがオウム
冠羽がないのがインコ
という見分け方です。
コレが一番有名な(?)見分け方かもしれませんね。
厳密には冠羽があるかどうか、
というより
冠羽を立てる(動かす)ことができるかどうかだそうです。
冠羽(かんう)って何?
一部のトリの頭にある長く伸びた羽のこと。
オウムの冠羽は感情に合わせて上下に動くのが特徴で、
- 上下にピコピコ:「楽しい」「ワクワク」「気になる」
- 上にピーン!:「怖い」「ドキドキ(緊張)」
- 頭にペッタリ:「安心」「まったり」
などなど、色々な気持ちを表現しています。
ちなみに「トサカ」と呼んだりもしますが、
本当はトサカじゃありません。
トサカは僕たちの頭にある赤い部分で、
羽じゃなくて皮膚なんだよ。
冠羽がないセキセイインコさんはインコですが、
冠羽があるオカメインコさんはオウムってコト。
セキセイインコだって、
冠羽をつければオウムになる…かも?
地味なのがオウム、派手なのがインコ
白、または黒のシンプルな色合いなのがオウム
色が多くてカラフルな色合いなのがインコ
という見分け方もあります。
オウムであるタイハクオウムさんは全身真っ白、
キバタンさんも冠羽は鮮やかな黄色ですが体は真っ白。
一方、
インコであるセキセイインコさんは黄色や緑、
コンゴウインコさんなんて
赤に青に緑に黄色……と、まさにレインボー。
とにかく、
インコは目立つ派手色をしているのが特徴です。
インコがカラフルなのは
故郷であるジャングルの中でも目立つ色にして
恋のパートナーを見つけやすくするため、らしいですよ。
インコはカラフルなのに、
オウムはなんで白色が多いんだろうね??
体も声もデカくて
わざわざカラフルにならなくても目立つからかな?(笑
体が大きいのがオウム、小さいのがインコ…とは限らない!
デカいのがオウム
小さいのがインコ
っていうイメージ、ありますよね。
でも、実は体の大きさだけでは
オウムとインコは区別できません。
「オウムはデカい」は割とそうなんだけど、
「インコは小さい」はそうでもないんです。
例えば、
インコはインコでも
セキセイインコさんやマメルリハさんは確かに小さいけど、
コンゴウインコさんは全長100cm近くになることもあるとか。
で、デカい。
コンゴウインコさんはそのデカさと圧倒的オーラで
よく「オウム」って呼ばれるけど、
ホントはその名の通り「インコ」なんだよね。
海賊のオトモの定番と言えばオウムですが、
見てみればだいたい赤緑青のコンゴウインコだし。
▲海賊のペットといえばオウム(でもコンゴウインコ)
パイレーツ・オブ・カリビアンにも出たよ!
<ブラックパール号>の乗組員、
無口な海賊コットンのペット(?)もルリコンゴウインコ。
ジャック・スパロウから
「コットン君のオウム」と呼ばれてます。(笑
ついでに、
海賊ではないけどディズニー繋がりで
「アラジン」の悪役ジャファーの相棒イアーゴも
「参謀役のオウム」とされていますがコンゴウインコ。
というワケで、
インコに関してはオウム以上にデカい種類もいるので
体の大きさだけでインコかオウムかは判断できない、
ということなのです。
他にもイロイロ違いはあるらしいけど……
ここまで見た目でわかりやすい
インコとオウムの違いを紹介しましたが、
実はもっと深い所まで掘り下げると
・「胆嚢(たんのう)」があるのがオウム、ないのがインコ
・「頚動脈」の配置が違う
・「頭蓋骨」の形状が違う
……などなど、
細かい部分でも割と違いがあるらしいです。
ただ、こればかりは見た目じゃわからないし
解剖学的なちょっとムズカシイ話になるので、
今回はそっと置いておきますね。(汗
なんでオウムなのに名前はインコなの?
オカメインコやモモイロインコのように
オウムなのに名前はインコ
みたいなややこしいネーミングのトリがいるのは、
昔はインコとオウムの判別方法が
しっかり決まっていなかったので、
デカいから「オウム」って呼ぼうぜ!
派手だから「インコ」にしようぜ!
といったおおらかなネーミングをする事があった名残だそう。
名付けたあとからDNAの研究や分類学が発展して
学問的に「オウム科」と「インコ科」をしっかり分類してみたら、
インコって呼んでたけど実はオウムだったー!
といった事態が発生したワケですね。
オカメインコさんの場合
- 色は鮮やかだしサイズも小さいからインコでしょ!
- ちゃんと分類してみたらオウムの方だった!
- でも今さら「オカメオウム」なんて名前にできないし……
- オウムだけどインコ ←今ココ
そういう経緯で、
本当はオウムなのに名前はインコという
ややこしいトリができてしまったのです。
ぜひ鳥オタクトークの話題にお使いください。
オカメインコさんやモモイロインコさんのように
名前はインコなのに実はオウム……
そんなややこしいインコ・オウムの見分け方は
- 冠羽があるのがオウム、ないのがインコ
- 地味なのがオウム、派手なのがインコ
コレだけ覚えておけば間違いなし!
鳥オタクトークの一環として
ぜひサラッと話題にしてみてくださいね。