春になるとドコからともなく聞こえてくる
ホーホケキョ
という美しい鳴き声。
ふと梅の木を見れば
まさにウグイス色をした鳥がとまっている!
ほほう、ウグイスか。
春が来たんじゃなあ……(誰)
……って、チョット待ってください。
あなたが見たその鳥は
本当にウグイスだと自信を持って言えますか?
断言しましょう。
その鳥、90%くらいの確率で「メジロ」だー!!
盛りましたごめんなさい。
ページコンテンツ
春の象徴、メジロとウグイス
「ホーホケキョ」というさえずりが有名なウグイス。
梅の花の蜜が大好きなメジロ。
どちらも春を告げる鳥として有名な鳥ですね。
メジロさんはこんなトリ
全長12cmくらいの小さな鳥。
「目白(めじろ)」という名前の通り、
目の周りの白い部分(アイリング)がチャームポイント◎
ウグイスさんはこんなトリ
全長14~16cmくらい。←スズメとほぼ同じ大きさ
「ホーホケキョ」というさえずりは、
オスの”縄張り”宣言なんだって。
ホーホケキョ!(このへんオレの縄張りだからヨロシクー!)
……さて、
こんなカンジの鳥たちなんですが、
どうでしょう。
あれ?ウグイスってこんな色だっけ……?
いや、むしろメジロの方がウグイスっぽい色をしてるような気が……?
なーんて思いませんでしたか??
それもそのハズ、こんな感じで
メジロとウグイスを勘違いしている人がメチャクチャ多いんです!
どっちがどっちだ!?トリ違いしちゃう原因④つ
メジロとウグイスは
どちらも馴染みのある有名な鳥。
……なハズなんだけど、
果たしてどっちがどっちなんだか
ごちゃごちゃになってる人が多いことでも有名。
某SNSでも、
なんて投稿されているのが
実はメジロだったりして…。
何故どちらも有名なハズのメジロとウグイスが
トリ違いされやすいのか?
その理由を探ってみました。
①どちらも”春の訪れ”の象徴
- 「ホーホケキョ」というウグイスのさえずり
- 梅の花の蜜を吸いに飛び回るメジロの姿
というのは「もうすぐ春じゃのう」と感じるキッカケですよね。
それは、どちらの鳥も
春の訪れとともに活発になったり人前に出てくるようになるから。
つまり、
どちらの鳥も春の訪れを知らせる象徴だというのが
トリ違いしちゃうひとつの原因です。
②梅にとまるのはウグイスっていうイメージ
梅の枝にとまるウグイス
ってのが、なかなか春っぽくてステキな光景ですね。
でもそれ、90%メジロです。
メジロさんは甘い花の蜜がダイスキな甘党なので、
春になって梅の花が咲く頃になると
春キターーー!
……と、
喜んで梅の花の蜜を吸いに行きます。
でもウグイスは花の蜜はほとんど吸いません。
花より虫がダイスキなんだよ。
絶対に梅にはとまらない……とまでは言えませんが、
別に梅の枝が好きって事もないし
積極的にとまるほどではないんです。
梅の枝にとまるのはウグイスでしょ!
って先入観があるもんだから、
梅の枝にとまってる鳥(=メジロ)を
ウグイスだ!とトリ違いしちゃうんですね。
③声が目立つウグイス、姿が目立つメジロ
声が目立つウグイス
ウグイスといえば「ホーホケキョ」。
「ホーホケキョ」といえばウグイス。
特徴があって目立つ鳴き声(さえずり)なので、
間違える人はほぼいないでしょう。
でも、それだけ声が目立つウグイスですが、
実はとっても警戒心の強い鳥で、
ニンゲンの前にはまず姿を見せてくれません。
声はすれども姿は見えず。
姿が目立つメジロ
では、メジロさんはどうでしょう。
メジロの鳴き声(さえずり)は
「ピーチュルピーチュル……」といった複雑なカンジ。
特徴があるかと言われればハッキリ言ってナシ!(笑
ひどい。
ですが、
メジロはかなりダイタンな性格のようで、
ニンゲンの前にも平気で出てきます。
庭に果物を吊るしておけばすぐ食べにきちゃう。
このように、
ウグイスは声が目立つけど姿が見えない鳥。
メジロは姿が目立つけど声はイマイチよくわからん鳥(←)。
「ホーホケキョ」の声の主を探してみても
本当の声の主(ウグイス)は隠れているので見えませんが、
その変わりになんだかウグイスっぽい緑色の鳥(メジロ)が
堂々と花から花へ飛び回っているワケです。
ココで勘違いしちゃうんですね。
「いた!ウグイスだ!」って。
④ウグイス色はメジロ色!?
「ウグイス色」って、どんな色を想像しますか?
コレ、結構人によって分かれるトコロではありますが、
例えばこの2択だったら
アナタはドッチがウグイス色だと思いますか?
もう答え言っちゃうけど、←
実は正式なウグイス色って左の方らしい!
右側だと思った人、多いんじゃないでしょうか。
うぐいす餅だってこんな色だもんね。
ウグイス餅はウグイス色じゃなかった…!?
左側の正式なウグイス色(”鶯色”と書くのが正しいかな)は、
実際のウグイスの色を現した色だそうですが、
なんかイマイチ地味というか、
緑色というより茶色じゃん、というか。
……あれ、こうしてみてみると
メジロさんの方が「ウグイス色」っぽくないですか?
多くの人が連想するウグイス色は
鮮やかなウグイス色(本当はメジロ色)なので、
鮮やかなウグイス色(本当はメジロ色)の鳥を見たら
そりゃあ「ウグイスだ!」と言いたくなるに違いありません。
本当はメジロさんなんだけど。
だってホンモノのウグイスは
鮮やかじゃないウグイス色なんだもん。
特に屋外で見かけた時には
光の加減で「緑色の鳥」というより「茶色の鳥」って印象。
まさか茶色の鳥がウグイスだとは思いませんよねえ?
ウグイス色が鮮やかな緑!と思われている理由
なんでウグイス色が鮮やかな緑(メジロ色)だ!
と間違って浸透してるかというと、
もちろんウグイスとメジロのトリ違いのせい。
ウグイスとメジロがごちゃ混ぜになっていれば、
ウグイス色とメジロ色もごちゃ混ぜになっていると。
もう大混乱である。
こういうワケわからん事情もあってか、
ウグイス色は完全に迷宮入り。
「茶色の鳥」がウグイスなワケないから(ホントはウグイス)、
やっぱりあの「ウグイス色の鳥」がウグイスなのでは(ホントはメジロ)!?←混乱
……と、そんな感じで
ウグイスとメジロのトリ違いを加速させる一因になってます。
まとめ!もうメジロとウグイスを間違わない……かもしれない注目ポイント
ウグイスなんだかメジロなんだか
しっちゃかめっちゃかになりがちなので、
最後に「トリ違い注意!」なポイントをまとめてみました。
これでもうメジロの事をウグイスと言っちゃう事はないハズ。
……たぶんね。
梅の花を飛び回っているのはほとんどメジロ
メジロは梅の花の蜜がダイスキ!
逆に、ウグイスは梅の花にはそこまで用はありません。
梅の花の近くを飛び回っている緑色の鳥は
ほとんどメジロだと思ってOK。
よく見かける「ウグイスっぽい鳥」はほとんどメジロ
ウグイスはニンゲンの前にほとんど姿を見せてくれません。
「あ!ウグイスかも!」と思ったら、
まずメジロかもしれないと疑ってみて○
想像している「ウグイス色」の鳥はほとんどメジロ
ウグイス色と聞いて思い浮かぶあの色は、メジロ色かも!?
ウグイスは声はとても美しいですが、
見た目に関しては茶色に近く、
ショージキ地味~な鳥。
メジロには「目白」という名の通り
目の周りにとっても目立つ白い縁取り(アイリング)があります。
もしよく見る機会があれば注目してみて!
多くの人が実はトリ違いしているメジロとウグイス。
ぜひ見極めてみてね!