鳥が足で頭をかく姿って、
ホントかわいいですよね(唐突)。
鳥だって頭がカユくなることもありますし、
体と同じように頭も羽繕いでキレイにしたい!
でも、当然クチバシは頭に届かないので、
代わりに足でポリポリしているのです。
もちろん↑のイラストみたいに手でかくこともできません。
そもそも手ないし。
そんな頭ポリポリですが、
よーく見ると鳥の種類によって
かき方のポーズが違うって知ってましたか?
たかが頭かき、されど頭かき。
この違いを知れば
また一歩トリオタクに近づけること間違いなしですよ。
という訳で、
今回は鳥たちこだわりの頭のかき方を
ご紹介していきますφ(´・ω・`)
ページコンテンツ
鳥の頭のかき方は全部で2種類
鳥たちが頭をポリポリする方法ですが、
大きく分けて
- 間接法(間接頭かき)
- 直接法(直接頭かき)
以上の2種類があります。
逆に言うと、この2種類しかありません。
どちらにしても基本的には
片足を上げて頭をポリポリ……
とするのは変わりませんが、
どうやら、この“足の上げ方”にポイントがあるようです。

「間接」とか「直接」って
何のことなのかなあ?
鳥の頭のかき方① 間接法(間接頭かき)

足をわざわざ翼の上まで上げてから頭へ持っていきます。
なんかスゴい特殊なコトしてるなあと思いきや、
スズメやカラスなど身近な鳥たちは
間接法を使うことが多いんですよ。
間接法(間接頭かき)を使う鳥PickUp
- スズメ
- カラス(ハシブトガラス・ハシボソガラスなど)
- ヒヨドリ
- ツバメ
- セキレイ(ハクセキレイ・キセキレイなど)
- ウグイス
- シジュウカラ
- モズ
- ムクドリ
- セイタカシギ
- などなど・・・

「スズメ目」というグループのほとんどは
この間接法を使うんだってさ。

鳥類の半分以上が「スズメ目」に分類されてるから、
かなーりたくさんの鳥が間接法を使ってるんだね。
鳥の頭のかき方② 直接法(直接頭かき)

足をそのまま上げて頭まで持っていきます。
間接より余裕がありそうなポーズですね。

間接法は翼を挟んで頭をかくから「間接」、
直接法は直接かくから「直接」ってコトなんだね。

わかりやすーい。
直接法(直接頭かき)を使う鳥PickUp
- ハト(ドバト・キジバトなど)
- カモメ(カモメ・ウミネコなど)
- ツル(タンチョウなど)
- サギ(ダイサギ・アオサギなど)
- キジ
- ハクチョウ(コブハクチョウ・コハクチョウなど)
- などなど・・・

僕たちみたいな水鳥は
水に浮かびながら片足をあげて頭をかけるんだよ。
間接法と直接法、どんな違いがあるの?
冒頭でもサラッと書きましたが、
間接法と直接法どっちで頭をかくかは
鳥の種類によって決まっているようです。
ものすごーーーーく大雑把に分けると
小さい鳥は間接法
大きい鳥や水鳥は直接法
という傾向にあるっぽい……
……のですが。
小さい鳥は絶対に間接法!
大きい鳥は絶対に直接法!
というワケにもいかないのが鳥の難しいトコ。
例えばセイタカシギさんは比較的大きい鳥だし
足が長くて直接法でも余裕で頭まで届きそうなのに、
わざわざ間接法でかいちゃうんですよね。

そういえば・・・
我が家のオカメインコは間接法で
ズグロシロハラインコは直接法。

あとはネット上ではありますが
セキセイインコやサザナミインコが間接法で
モモイロインコが直接法なのを見たことがあります。
みんな同じオウム目(インコ目)の鳥ですから
同じ仲間でも違いがあるってコト。
やっぱり直接法なのか間接法なのか
違いをハッキリさせるのは難しいのかも。
厳密にいえば、
オカメ(間接)とモモイロ(直接)はオウム目オウム科、
ズグロ(直接)・サザナミ(間接)・セキセイ(間接)はオウム目インコ科。
オウムとインコで違う……というワケでもなさそうですね。
ハイブリッド鳥もいるらしい
ちなみに、
どの鳥も基本的には直接法か間接法
どちらか1つ決まった方法だけで頭をかきます。
ただ、
どちらも使い分けができるハイブリッドな鳥さんも
少数ですがいるようです。
元々間接法を使う鳥は
ハイブリッド鳥の可能性がありますが、
逆に基本が直接法の鳥は間接法を使う事はないみたいですよ。
器用なのは間接法の鳥さん、かもしれませんね。

間接法はテクニックが必要だから
ちょっと難易度が高そうだもんね。

練習すればできるようになるかなあ?
わざわざ難しそうな間接法を使うワケ
頭かきには2種類あるというお話をしてきましたが、
正直思いませんでしたか?
別にみんな直接法でよくない?
と。
わざわざ難しそうな間接法を選ぶのには
それなりにイイコトがあるんだと思いますが、
何で間接法をする鳥がいるのか
直接法と間接法にそれぞれどんなメリットがあるのか
実は意外とあんまりよくわかっていないらしいです。

手持ちのブ厚い鳥類学の専門書にも
メリットとかよくわからんけど、
たぶん鳥が進化してきた系統に関係がある
ってことなんじゃない?(意訳)
って書いてありました。
ある方法がほかの方法をしのぐほどの利点があるかどうかは明白ではないものの、その方法はおそらく系統的な関係に由来するのだろう。
フランク・B.ギル『鳥類学』初版より引用
間接法は小さい鳥が多いことから
足が短くて直接頭に届かないから間接法を使っているのでは?
と言われてたりもしますが、
カワセミさんのような足が短い鳥が
なんか頑張った姿勢で間接頭かきしているのを見ると、
逆に直接かいた方がラクそうな気もするので
ますますメリットがわかりません。

▲短足なトリが間接頭かきをするメリットとは……

え、短足って言った?
この未解決事件がいつか解決する時はくるのでしょうか。
鳥は頭かきひとつとってもおもしろい!
今回は「頭をかく」という
何でもないようなことを掘り下げてみましたが、
鳥たちそれぞれに決まった頭かきポーズがあるなんて
ちょっとおもしろくないですか??
鳥が頭をかくのは一瞬のことなので
なかなかゆっくりと見る機会はないかもしれませんが、
チャンスがあればぜひ観察してみてくださいね(人・∀・)