今は気象衛星などの最新テクノロジーを駆使した
かなり精度が高い天気予報が毎日見られますが、
そんなハイテクなものがない時代には
空模様や動物の行動を見て天気を予測していました。
空模様や動物の行動から天気を予測する事を
「観天望気(かんてんぼうき)」といいます。
- 飛行機雲が長く続くと雨になる
- 猫が顔を洗うと雨になる
- セミが泣き止むと雨になる
・・・といった感じ。
そんな観天望気の中に
「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」というものがあります。
しかもかなりの精度で当たるとか!

何故ツバメが低く飛ぶと雨が降るのか、
その理由を解説していきます(・∀・人)
「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」には”ちゃんと”理由がある!
「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」
・・・と、これだけ聞くと
まるでツバメが雨を呼び寄せているようで
ちょっとおとぎ話とか迷信のような胡散臭さもありますが、
「ツバメが低く飛ぶ」と「雨が降る」には
ちゃんとした理由があります。
ポイントはツバメのゴハン。
雨が近づいてくると、
ニンゲンには感じ取れないようなレベルで
気圧が下がり(低気圧)、湿度が上がります。
空気が薄くなったりジメッとしたりするわけです。
そこでポイントとなるのがツバメのゴハン
・・・すなわち虫。

▲とてもマイルドな表現のガガンボさん
ツバメは空を高速で飛びながら
ガやハエ、ガガンボ、羽アリなど
翅(はね)が付いた飛ぶ虫を食べます。
この虫たちは自由に空を飛び回る事ができますが、
さすがに雨がザーザー降る中で飛ぶのはキケン。

虫にとっての雨粒は、自分より何倍もデカい水の塊。
基本的に虫は水を弾くようにできているとはいえ、
正直あんまり当たりたくないハズですよね。
そのため、虫たちは気圧や湿度の変化などから
「雨が近づいているな」と察知すると、
いつでも葉っぱなどの物陰に隠れられるように
地面すれすれの低空を飛ぶようになります。
虫の生態はまだまだ解明されていない事が多いのですが、
気圧や湿度の変化を読み取る力があるのではないか
と言われているんですよ。
そんな低空飛行をしている虫たちを追いかけて、
ツバメも低空飛行をします。

・・・もうおわかりですよね?
ツバメが低く飛ぶから雨になる
のではなくて、
- 雨が近づいて気圧や湿度が変化し
- 虫がいつでも雨宿りができるように低く飛び
- それを追いかけたツバメも低く飛ぶ
のです。

だから、どちらかというと
雨が降ることを予知しているのは
ツバメじゃなくて虫の方かもね。

虫が気象予報士で僕がお天気キャスター、なんてどう?
「虫が低く飛ぶ」理由はもうひとつある
虫が低く飛ぶもうひとつの理由として、
雨が近づいて湿度が上がると
虫の翅(はね)に水分がくっついて体が重くなり
高く飛べなくなるという説もあります。

実は、「虫が雨を予知して低く飛ぶようになる」説より
コッチの方がメジャーです。正直言うと。
ただ、虫の体は油分や体毛などで水を弾くようにできていて
デカい雨粒でさえツルンと弾くのに、
もんのスゴ~く小さな空気中の水分(水蒸気)が
飛べなくなるほどくっつくのかな~?
…というのはちょっと疑問だったりして。
水蒸気の大きさはおよそ「0.0004㎛(マイクロメートル)」。
インフルエンザウイルスが「0.1㎛」くらいらしいので、
ウイルスがデカく感じるくらい水蒸気はちっちゃい。

それに、湿度が高くて飛べなくなるなら、
ニンゲンでさえわかるほど湿度が高いジメジメした日は
雨だろうが晴れだろうが高く飛べない気もしちゃったりして。
・・・という訳で、コトリペストリでは
「虫が雨を予知して低く飛ぶようになる」説を推してみました!笑

コソコソ…
(他のサイトさんがほとんど
「体が重くて高く飛べなくなる」派だったから
個性をね、出そうかなと思ったのもありますけどね←)
もちろん、あくまで私てんキュー個人の意見です。
もし虫に水蒸気がくっついて飛べなくなるのが常識だったら
・・・疑ってゴメンネ。
ツバメさんの天気予報は当たる!(たぶん)
以上、
「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」がただの迷信ではない
“ちゃんとした”理由をご紹介しました。
冒頭でも書きましたが、
その的中率はかなり高いようです。

具体的な的中率はわかりませんが、
確かに私の体感でもその日か次の日
「本当に雨が降った!」って感動する事が多いかも。
ただ、もちろん100%雨になる!と断言はできませんので、
ツバメさんを信じて傘を持って行ったのに
なんかめちゃくちゃ晴れてるんですけど…
なんてことがあっても
ツバメさんに文句を言わないようにしましょうね。
気象予報士めざせるかな??