外を歩いていたら、突然見た事のない鳥が現れた!
それがキレイな鳥だったり変わった鳥だったりしたら、
何ていう名前の鳥なんだろう?
珍しい鳥なのかな?
…などなど色々気になって調べたくなっちゃいますよね。

そんな時に役立つ、
野鳥観察で特に大事なポイントが鳥の「大きさ」です。
パッと見で一番わかりやすいのは体の色ですよね。
「茶色い鳥だー」とか、「緑の鳥だー」とか。
でも、鳥って全然別の種類なのに色や模様が似てる事もあって
見分けるのが難しい事が多かったりします。
だから、他の特徴…
特に体の大きさなどを合わせて観察する事が大切!
でも、野鳥に定規を当てて測るわけにもいかないし。
そこで知っているとカッコイイのが
「ものさし鳥(ものさしどり)」という鳥たち。
今回は「ものさし鳥」とは一体ナニモノなのか
その正体について解説していきます○
ページコンテンツ
鳥たちの大きさの基準!ものさし鳥
ものさしとは定規の事。
定規はもちろんモノの長さを測る事ができる道具ですね。
「ものさし鳥」とはその名前の通り、
鳥の大きさを測る基準となる鳥たちのことです。

例えばメジロという鳥(↑のイラストの右の鳥)を
人生で初めて見たという事にしましょう。
「緑色の鳥」
という事しかわからないよりも、
「スズメ(=15cm)より少し小さい+緑色の鳥」
ってわかった方が断然カッコイイ。
…し、情報がそれだけ多くなるので調べやすくもなりますね。

ちなみにメジロの大きさは12cmだよ。
基準であるものさし鳥の大きさを知っていれば、
わざわざ定規で測らなくたって

ウーン、見た感じスズメよりも小さそうだな…
12、3cmってトコでしょ!
…な~んて感じで、
見かけた鳥の大きさが大体わかっちゃうってワケ。
図鑑で調べる時にも役に立つ!
ものさし鳥を使って大体の大きさがわかる
…というのは、
詳しい人っぽくてカッコイイ!という効果の他にも
図鑑やインターネットで調べる時に
グーンと種類を絞り込むことができるという実用的なイイコトも!
(むしろコッチがメインだと思うんですけど…)
先ほどのメジロの例を見てみると、
ただの「緑色の鳥」はめちゃくちゃ多いですが、
「スズメ(15cm)よりやや小さい+緑色の鳥」はそこまでいません。

色の他に「大きさ」という大事な情報が増えるので、
「コレに違いない!」という鳥にグッと近づくことができます。
体の大きさ(全長)以外にも使えちゃう
ものさし鳥は体の大きさ以外にも
色々な大きさの比較に役立つスグレモノ(スグレ鳥?)。
- クチバシの長さ、太さ
- 足の長さ
- 首の長さ
- 尾羽(しっぽ)の長さ、形
- 翼の大きさ
- 体の太さ
などなど…、
ものさし鳥と比べられるものはたくさんあります。

体の大きさと色で絞り込んでみたけど、
同じような色で同じような大きさの鳥がー!!

▲ど、どっちだ…?
…って時にはクチバシや尾羽の長さが役に立ちます。
今回は「体の大きさ」だけに絞ってお話していますが、
慣れてきたら体の大きさ以外の色々な特徴を使って
ものさし鳥をもっとステキに活用してみてください。

メジロだったら
「スズメより少し小さくて+スズメよりクチバシが細長い+緑色の鳥」
ってトコかな??
だいぶ詳しい情報になってきたね!
ここまでいったら鳥マスターはすぐそこ。
もはや鳥の魅力から逃れるすべはありません。
素晴らしき鳥の世界へようこそ!
みんなが知ってる身近な鳥がものさし鳥
という訳で、鳥の大きさの基準となるものさし鳥ですが、
そもそもその基準となる鳥を知らない!
なんて事があったら意味ないですよね。
あんまり見かけない珍しい鳥だったり、
普通の人は名前も知らない鳥だったり。
そんな鳥と大きさを比べようって言われても、…ねえ。
なので、
私たちの身近にいて誰でも知っている鳥たちこそが
ものさし鳥としてバッチリ適任!という事になります。
コレが基準だ!ものさし鳥と大きさ

ものさし鳥 | およその全長(クチバシの先から尾羽の先までの長さ) |
①スズメ | 15cm |
②ムクドリ | 24cm |
③ヒヨドリ | 28cm |
④キジバト | 33cm |
⑤ハシブトガラス | 56cm |
「私たちの身近にいて誰でも知っている鳥たち」
…として、一般的にものさし鳥とされているのが
この5種類の鳥たち。
どれがどれだかいまいちピンとこない人のために、
それぞれの特徴を簡単に紹介してみます。
どの鳥もきっと一度は見たことがあるハズ!
スズメ

ものさし鳥の中で一番小さい鳥。
日本のおとぎ話や歌にもよく出てくる身近な存在ですね。

日本で一番有名な鳥…と言っても良いかも?
スズメの代名詞でもある「チュンチュン」という可愛い声が特徴。
小さくて茶色い鳥のチュンチュン集団がいたら
スズメと思ってまず間違いなし!
ムクドリ

黒っぽい体にオレンジ色のクチバシ!
とっても目立つオシャレボディがチャームポイントの鳥です。
「そんな鳥、見た事ないけど…」というそこのアナタ。
駅前の大きな木に大勢で集まって大騒ぎしてる鳥…
といえば、心当たりがあるのでは?
ヒヨドリ

赤いほっぺにボサボサ頭が可愛い鳥。
“ヒヨ”ドリという名の通り
「ヒーーヨ!ヒーーヨ!」と大きな高い声で絶叫します。
体もデカいし、声もデカい、
そして翼を開いたり閉じたりを繰り返して
波を描くように飛ぶので、遠くからでもわかりやすい。
目立つ要素たっぷりのお茶目な鳥です。(笑
キジバト

ものさし鳥の中では知ってる人が少ない鳥かも。
駅前や公園で大量に見かけるあのハトではなく(←カワラバト)、
自然が多くて比較的静かな場所にいるのがキジバトです。
「デーデー …ポッポー デーデー …ポッポー」
という時々聞こえるあの鳴き声の正体はキジバトだ…!

駅前にたくさんいるハト(カワラバト)と
大きさはあまり変わらないので、
そっちをイメージしてもOK!
ハシブトガラス

お馴染みの黒っぽい色をしたデカめの鳥。
ハシブトガラス…はともかく「カラス」ならみんな知ってますよね。
他に「ハシボソガラス」というカラスもいますが、
ハシブトガラスの方がクチバシが太くて体もチョット大きめ。
…でも最初のうちは見分けがつかないかもしれないので
気にせずまとめて「カラス」をものさし鳥にしても○
自分だけのものさし鳥
さて、以上がものさし鳥についての解説でした。
全然難しいものではなくて、
「定規で測る代わりに身近な鳥たちと大きさを比べてみよう!」
っていうのがものさし鳥なんだよーと伝わっていれば嬉しいです。
ちなみに、ものさし鳥として
5種類の鳥たちを紹介したと思いますが、
実は「ものさし鳥はコレだ!」と決められている訳ではありません。
自分で決める事だってできちゃいます。
例えば、川の近くでダイサギをよく見かける人は
ダイサギも自分のものさし鳥に入れちゃうとか。

ダイサギの大きさは104cmなので、
ダイサギを基準にすれば
56cmであるカラスよりもっと大きい鳥の大きさも
見比べることが出来るようになっちゃいますよね。
そうやって自分だけのものさし鳥をたくさん作っていけば、
野鳥観察がもっと楽しめる事間違いなし!
まずは基本の5種類の鳥たちから初めて、
ぜひ自分だけのものさし鳥も作ってみてくださいね。
でも、名前がわからないと調べるのムズカシイ…