鳥の頭って、なんだかつるつるしてますよね。

だからなのか、
「鳥の耳ってドコにあるの?」
「そもそも耳はあるの?」
って疑問に思っている人が多い!…らしい。
今回は、ドコにあるのかそもそも存在してるのか
ちょっとフシギな「鳥の耳」についてご紹介していきます。
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見えないけど、鳥にだって耳はある!
私たちニンゲンや動物たちと比べて
鳥の頭ってずいぶんスッキリしてるように見えませんか?

羽毛でふわふわではあるんだけど、
全体的につるんとしてるというか…
余計なものがついてないというか…
鳥の頭に付いているものといえば
クチバシくらいなもんです。

イカした飾りがついてる鳥もいるけどね。
そういえば、
ニンゲンや犬、猫、うさぎ…などなど
多くの動物たちについている「耳」が見当たりません。
でも、
「じゃあ鳥には耳がないんだあ!」
…っていうのは大間違い。

あんなにキレイな声でさえずるのに、
耳が無い(=音が聞こえない)なんて
もったいないでしょ?
実は鳥たちには隠された耳があるのです。
思ってたのと違う!?鳥の耳はこんなカタチ
確かに鳥には、
多くの動物たちのような
外側にピョコンと飛び出した耳はありません。
ピョコンと飛び出した耳の部分を
耳介(じかい)と呼びます。
ネコミミもウサミミも耳介という事ですね。

じゃあ鳥の耳ってどんなカタチなのかというと、
ただの穴。
そう、ただの穴。
普段はふわふわの羽毛に隠れてるので見えませんが、
もし鳥の頭に羽毛がなければ

↑こんな穴がバッチリ見えるハズなのです。
え、”耳”が付いてる鳥もいるって?

あれ?ミミズクは鳥だけど耳が付いてるよね?
なんて思われた方もいるかもしれませんね。
ミミズクというのは、
「ミミ(耳)」+「ズク(フクロウの古い名前)」…
つまり「耳が付いてるフクロウ」のコト。
確かに、頭の上に耳っぽいモノがついてますが…

でも、あれは耳ではない!
「羽角(うかく)」と呼ばれる、
羽毛がいくつか集まった飾り羽なんです。
なので、
ミミズクだって他の鳥たちと同じように、
ちゃーんとただの穴が開いていますよ。
鳥の耳が”羽毛に覆われたただの穴”なワケ
鳥にだってネコミミ・ウサミミが付いてても良いハズですが、

トリミミ?
なんで鳥の耳は羽毛に覆われたただの穴なのでしょうか。
確実な理由は未だにわかっていないそうですが、
それっぽい理由を2つご紹介します。
それっぽい説① 飛んでいる時の雑音を減らすため
仲間の声や天敵・獲物の出す音などを聞き分けるため
鳥たちは音をとっても良く聞いています。
そんな鳥たちの多くは空を飛び回る生活をしていますので、
飛びながらでも音をしっかり聞きたいですよね。
でも、もし鳥の耳が羽毛に覆われていなかったら…
飛んでいる時の強い風が耳に当たって
ブボボボボボボ!!
と、ものすごい雑音が聞こえちゃうのではないでしょうか。

普通のカメラやスマートフォンで動画を撮ると
ものすごい風の音が雑音として入っちゃうことがありますよね。
…そんな感じ(伝われ)。
そこで鳥たちは耳を羽毛でスッポリと覆う事で
耳に風が直接当たることを防ぎ、
いわゆる「ウィンドジャマー」のような効果を利用して
飛びながらでも音をクリアに聞けるのではないかと言われています。
野外でマイクを使う時につける
もじゃもじゃしたアレ。

ウィンドジャマーには
マイクに風が直接当たるのを防いで
ブボボボボ!
とか
ゴォーーー!
といった風切り音などの雑音を抑える効果があります。
それっぽい説② 空気抵抗を減らすため
鳥は自由気ままに空を飛んでいるように見えますが、
実は飛ぶってとてもエネルギーを使う運動。
天使とか妖精さんのようにフワフワ~と浮いている訳ではないのです。

なので、鳥たちは
少しでも楽に・少しでも速く飛ぶために
できるだけ体の凹凸を無くして空気抵抗を減らしている
と言われています。
空中を飛ぶ鳥だけでなく、
水中を速く泳げるイルカや魚たちも
流線形(りゅうせんけい)という
凹凸が少ないなめらかなカタチをしています。

体が流線形をしていると
体に当たる空気や水の流れがスムーズになるので、
抵抗を減らせる=楽に速く飛べる(泳げる)んですね。
逆を言えば、
体にゴチャゴチャと余計なものが付いてると
その余計なものに空気や水がブチ当たるので、
抵抗が増える=飛びにくいし泳ぎにくいのです。
飛行機や潜水艦、新幹線などの乗り物にも
流線形が使われていますので、
良かったら画像検索して見比べてみてね!
ニンゲンの水泳選手が
耳を帽子の中にビッチリしまっているのも、
速く泳ぐためには耳のような出っ張りはない方が有利だから。
鳥だって楽に速く飛ぶためには耳はない方が良い、
という事ですね。
ただの穴…じゃなくて鳥の耳がある位置
鳥たちの耳はニンゲンとカタチこそ違うものの、
基本的な位置はほとんど同じ。
普通はふわふわの羽毛が穴を隠しているので
カンタンには見ることができませんが、
目の後ろあたりに左右ひとつずつあります。
どーしても鳥の耳が見たい?”ハゲてる鳥”ならワンチャン!
以上、
鳥の耳はドコにあるのか?どんなカタチをしてるのか?
についてご紹介しました。
普通は羽毛に隠れていて見えない鳥の耳。
どーしても本物の鳥の耳が見てみたい!
っていうアナタ。

インコやブンチョウなどを飼っている人なら、
ほっぺあたりの羽毛をめくれば見られるんだけどね。
動物園に行った時に
”ハゲてる鳥”を探してみて下さい。
ハゲワシとか、コンドルとか、ダチョウとか…

”ハゲてる鳥”は
耳の穴を隠す羽毛がない(もしくは短い)ので、
よーく観察すれば耳の穴が見られるかも!
真横からではなく、
ナナメうしろから見るのがポイント○
ぜひ鳥たちの隠された耳を
探してみて下さいね。
いや、ハゲって事ではなく。
全体的にフォルムが丸いというか…